財布づくりの最終工程!コバ仕上げへの想い
コバ仕上げという言葉、皆さんは耳にしたことはあるでしょうか?
これは、コバと呼ばれる革の断面に、専用の塗料を塗りながら磨いていく工程のことです。多くの時間と人の手をかけて作られたお財布づくりの最終工程のため、どこよりも責任重大な部分でもあります。
今回はそんなコバ仕上げがどのように行われているか三つの工程に分けてご紹介していきます。
コバ仕上げ その1 下塗り
コバ仕上げ その1 下塗り
革の断面は毛羽立ちが激しいため、毛羽を抑える為の下塗り液を塗りながら、目の粗いヤスリで表面を平らにしていいます。
下塗り液は透明なので、毛羽が落ち着いていくのがよく分かります。
ここをしっかりと行う事で、割れにくく剥がれにくいコバを作ることが出来るんだ。仕上がりの滑らかさも段違いさ!この工程を抜きにして、コバ仕上げを始めることはできないよ。と、下塗りの心得を教えてくださいました。
コバ仕上げ その2 本塗り
コバ仕上げ その2 本塗り
本塗りとは?下塗りをしたコバに、色のついた専用の塗料を塗っていく工程です。
一回一回、塗りの丁寧さが求められ、何よりも「塗料がはみださないよう気を配る事」がポイントだそうです。
とりわけ、ココマイスターの内装に使用されているヌメ革のような真っ白い革は、表面に塗料が付着してしまうと非常に目立ちやすいため、はみ出すことのないよう細心の注意を払って仕上げていきます。
コバ仕上げ その3 磨き
コバ仕上げ その3 磨き
コバ仕上げの醍醐味は、「磨き」にあるそうです。
本塗りをした後のコバは、まだわずかに凹凸が残っているため、下塗りの時より目の細かいヤスリを使って更に滑らかな質感に仕上げていきます。
「コバが仕上がった瞬間は、初めて財布として仕上がった瞬間でもあります。今までこの財布を作ってきた人の想いが形になるときです。この達成感は、他では味わえないよ!」
そう語る職人さんは、この日一番の笑顔になっていました。